こんにちは! JYB協会代表理事 森織円香です。
月に一度訪れる生理前、なんだか心がざわついたり普段は気にしない食べ物に手が伸びてしまったりすることはありませんか?
それはあなたのせいではありません。身体の中で起こる自然な変化が心と身体のバランスを少しだけ崩してしまうサインなのです。
今回は陰陽五行の考え方をベースに、この時期特有のイライラと過食を穏やかに乗り越えるための食事計画をご紹介します。
特別な食材は使いません。いつもの食卓に取り入れやすいもので、心と身体をじんわりと温め、内側からバランスを整えていきましょう。
PMSと食欲コントロールの関係性


生理前に食欲が増す生理的理由とホルモンの変化
生理前になると「なぜかいつもより食べてしまう」という経験はありませんか?これには明確な理由があります。
生理前は女性ホルモンのバランスが大きく変化し、特に黄体期に入るとプロゲステロンというホルモンが増加します。このホルモンは基礎体温を上昇させるとともに、消費エネルギーを増加させる働きがあるのです。
つまり生理前に食欲が増すのは、身体が自然とエネルギーを求めているサインなのです。これは「異常」ではなく、女性の身体の「正常な反応」と言えます。
イライラと過食の悪循環メカニズム
しかし問題は、この時期の食欲増加が単なる「量」の問題ではなく「質」の問題に発展しやすいこと。
イライラした気持ちを和らげるために甘いものや脂っこいものを選びがちになり、それが血糖値の乱高下を引き起こし、さらなるイライラや疲れにつながります。
陰陽五行の考え方では、この時期は「気」の流れが滞りやすく「肝」のエネルギーが乱れやすい時期。
イライラは肝の気の乱れを示すサインであり、食べることでその乱れを一時的に鎮めようとする行動につながりますが、実は選ぶ食材が重要なのです。
※気血水に関する詳しい解説はこちらの記事を参考にしてください
PMS食欲パターンの特徴
女性に多いのが「甘いものへの強い欲求」と「塩分の多いものへの渇望」の両極端なパターン。
これは東洋医学的には「気虚」と「気滞」という状態が混在していることが多いです。
また現代の忙しい生活では、生理前の不調を感じながらも無理をして活動を続け、その結果、身体の声を無視して不規則な食事や間食に走りがちです。
この悪循環を断ち切るには、計画的な食事と陰陽バランスを意識した食材選びがおすすめです。
食事タイミングで変わるPMS対策


空腹を避ける「3時間ルール」の効果
陰陽五行では「胃気を傷めない(胃が本来持っている消化吸収の力を最大限に発揮できるような環境を整える)」ことが健康の基本とされています。特に生理前は3時間以上の空腹を避けることで、血糖値の急降下によるイライラを防ぎ、過食衝動も抑えられます。
大切なのは「小さく分けて、規則正しく」という原則。3食の間に少量の間食を取り入れて、決して空腹の状態を長く続けないことが大切です。
血糖値の急上昇を防ぐ食べ方の秘訣
食事の順番も重要です。まず野菜や海藻、きのこ類などの食物繊維を摂り、次にタンパク質を含む食品、最後に炭水化物を食べる順序を心がけましょう。これにより、血糖値の上昇がゆるやかになり、食後のだるさやイライラも軽減されます。
また「よく噛んで食べる」という基本も、唾液の消化酵素の働きを高め、満腹感を得やすくなるため効果的。
「一口30回噛む」習慣を取り入れることで、食べる量が自然と減ることも多いです。
就寝前2時間の食事ルール
生理前は特に睡眠の質が低下しがちです。就寝前2時間は食事を控えるルールを設けることで消化器官に休息を与え、より深い睡眠を得られます。
やむを得ず夜遅く食べる場合は、消化に負担のかからない温かいスープや軽い雑炊などを選びましょう。
陰陽五行では夜10時から深夜2時は「肝」が働く時間とされ、この時間帯に消化に負担をかけると肝の働きが妨げられ、翌日のイライラにつながりやすくなります。
朝食の質がその日の気分を左右する理由
「朝食はその日の気分を決める」と言っても過言ではありません。特に生理前は、朝に陰性の食材(冷たい飲み物、生野菜だけのサラダ、冷えた菓子パンなど)を取ると、一日中気分が落ち着かなくなりやすいです。
和食の知恵に学ぶ生理前イライラ緩和食


発酵食品が腸とメンタルの両方を整える仕組み
発酵食品には、実は深い知恵が隠されています。
味噌、醤油、納豆、漬物など、日本の伝統的な発酵食品は腸内環境を整え、セロトニンなど気分を安定させる物質の生成をサポートします。
特に味噌は「気」を補い「血」を巡らせる効果があるとされ、生理前の不調を和らげる強い味方となります。
だしの旨味がセロトニン分泌に与える好影響
和食の基本である「だし」の旨味成分は、脳内の気分を整える物質の分泌を促進する効果があると言われています。昆布や鰹節、干し椎茸などのだしには身体を温め、血流を良くする働きもあります。
簡単にできるだし習慣として、休日前の夜に水出し昆布を準備しておき、朝はそれを使った具だくさんのお味噌汁を作る方法をお勧めしています。忙しい現代人でも続けやすく、効果も感じやすい方法です。
季節の野菜と体調の関係:旬を取り入れる意味
陰陽五行の考え方では、季節の変化と身体のバランスは密接につながっています。旬の食材は、その時期に身体が必要とする栄養素を豊富に含んでいると考えられています。
例えば、春は「肝」の季節とされ、新芽や若葉などの苦味のある野菜が肝の働きを助けます。PMSは「肝」のエネルギーの滞りと関連が深いため、季節の野菜を取り入れることで自然と調和を取り戻せるのです。
温かい食事が自律神経のバランスを整える効果
東洋医学では「冷え」は万病の元とされ、特に女性の身体は冷えの影響を受けやすいとされています。温かい食事は内側から身体を温め、血流を促進し、自律神経のバランスを整えます。
生理前は特に冷たい食べ物・飲み物を控え、温かいスープや煮物、蒸し料理などを中心に摂ることで、身体の緊張を和らげ、イライラも軽減されます。
朝のホットレモン水や生姜湯も、一日の始まりに「気」の流れを良くする優れた習慣です。
食感と満足感のメカニズム


噛みごたえのある食品がもたらす満腹感の秘密
食べ物の満足感は、栄養素だけでなく食感にも大きく左右されます。噛みごたえのある食品は、咀嚼回数が増えることで満腹感ホルモンの分泌が促進され、少量でも満足できるようになります。
根菜類、きのこ類、海藻類、全粒粉の穀物などは噛む回数が自然と増え、満腹中枢を刺激します。生理前の過食傾向がある方には、これらの食材を積極的に取り入れた食事を推奨しています。
五感を満たす食事で過食衝動を減らす方法
食事は栄養を摂るだけでなく、五感を通じた満足感を得る大切な時間です。
特に生理前は五感を意識的に満たすことで情緒的な安定が得られ、過食衝動も減少します。
食材の香りを楽しむ、様々な食感を組み合わせる、よく噛んで味わうなど「意識的な食事」を心がけることで、少量でも満足感が得られるようになります。
水分たっぷり食材で少量でも満足できるコツ
水分を多く含む食材は少量でもかさが増し、満腹感が得られやすいという特徴があります。キャベツ、白菜、大根、きゅうり、トマト、なすなどの水分の多い野菜を積極的に取り入れましょう。
お勧めするのは、食事の最初に具だくさんの温かいスープを摂ること。胃の中で膨らみ、その後の食事量を自然と抑えられるだけでなく、身体を内側から温める効果もあります。
色と食欲の不思議な関係:視覚で食欲をコントロール
食べ物の色は私たちの食欲や満足感に大きく影響します。五行の考え方では、緑は「肝」、赤は「心」、黄色は「脾」、白は「肺」、黒は「腎」に関連しています。
生理前のイライラが強い時期は「肝」のエネルギーが乱れていることが多いため、緑色の野菜(小松菜、ブロッコリー、青梗菜など)を意識的に取り入れることで、肝の働きを助け、気持ちを落ち着けることができます。
また、彩り豊かな食事は満足感も高まります。一食の中に5色(緑・赤・黄・白・黒/紫)を取り入れることを意識するだけで、栄養バランスも自然と整いますよ。
※五行説についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひお読みください。
PMS対策の食卓づくり実践ガイド


週末30分の作り置きで乗り切る生理前1週間
生理前の体調変化に備え、週末の30分で簡単にできる作り置きレシピをご紹介します
1. ひじきの煮物(食物繊維&ミネラル補給)
【材料(作りやすい分量)】
- 乾燥ひじき 20g
- 人参 1/3本
- 油揚げ 1枚
- 大豆(水煮) 50g
- だし汁 150ml
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- ごま油 小さじ1
【作り方】
- ひじきは水で戻し、よく洗って水気を切る
- 人参は千切り、油揚げは短冊切りにする
- 鍋にごま油を熱し、人参を炒める
- ひじき、油揚げ、大豆を加えて軽く炒める
- だし汁と調味料を加え、汁気がなくなるまで煮る(約10分)
- 冷蔵庫で3〜4日保存可能
ひじきの煮物は海藻特有のミネラル(鉄分、カルシウム、マグネシウム)が豊富で、食物繊維も多く含まれています。作り置きしておけば、忙しい朝でも手軽にミネラル補給ができます。
2. 鶏むね肉と野菜の蒸し煮(良質なたんぱく質)
【材料(2〜3人分)】
- 鶏むね肉 1枚(300g)
- キャベツ 1/4個
- 玉ねぎ 1/2個
- しめじ 1パック
- 酒 大さじ2
- 塩 小さじ1/2
- 胡椒 少々
- オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
- 鶏むね肉は一口大に切り、塩胡椒で下味をつける
- キャベツはざく切り、玉ねぎは薄切り、しめじは石づきを取る
- フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏肉を焼く
- 野菜を加えて酒をふり、蓋をして弱火で15分蒸し煮する
- 途中で上下を返し、全体に火を通す
- 冷蔵庫で2〜3日保存可能
鶏むね肉と野菜の蒸し煮は、低脂肪で高タンパクな鶏むね肉を使用し、蒸し煮にすることで肉が柔らかく仕上がります。野菜の栄養も逃さず摂取できる調理法です。
3. 大根と人参の即席漬け(発酵食品で腸内環境を整える)
【材料(作りやすい分量)】
- 大根 200g
- 人参 50g
- 塩 小さじ1
- 酢 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 昆布 5cm角1枚
- 柚子の皮 適量(あれば)
【作り方】
- 大根と人参は薄いいちょう切りにする
- ボウルに野菜と塩を入れて揉み、15分置く
- 水気をしっかり絞る
- 酢、砂糖、細切りした昆布を加えて混ぜる
- 柚子の皮があれば千切りにして加える
- 30分〜1時間で食べ頃、冷蔵庫で3日保存可能
即席漬けは、発酵はしていませんが、酢の力で保存性を高め、野菜の栄養を手軽に摂取できます。本格的な発酵を求める場合は、ぬか漬けや塩麹漬けもおすすめです。
これらを小分けにして冷蔵庫に保存しておけば、生理前の調子が優れない日でも、すぐに栄養バランスの良い食事が摂れます。
常備しておきたいレスキューフード5選
生理前の「どうしても食べたい」という衝動に対応するために、以下の食品を常備しておくと安心です
- 良質なナッツ類(クルミ、アーモンド)
- 干し芋や栗の甘露煮(甘い物への欲求対策)
- 塩昆布や梅干し(塩分への欲求対策)
- 発酵玄米おにぎり(冷凍保存可能)
- 具だくさんスープの素(忙しい時に温めるだけ)
これらは「食べ過ぎても比較的安心な食品」であり、無性に何かを食べたくなった時の選択肢として役立ちます。
家族と共有できるPMSに優しい献立の工夫
生理前だからといって、家族と別メニューを作るのは現実的ではありません。
以下のポイントを意識すれば、家族みんなが満足できるヘルシーな食事を準備できます。
- 主菜は家族と同じものを
- 調味料や塩分は控えめに
- 副菜は陰陽バランスを意識して2品程度
- 家族には別途炭水化物やカロリーを追加
例えば鶏肉の煮物を作る場合、ご自身の分は脂肪の少ない部位を使い、家族にはもも肉など好みの部位を使うなど少しの工夫で対応できます。
外食・コンビニでも実践できる賢い選択術
忙しい現代人にとって外食やコンビニ食は避けられない現実です。
そんな時でも以下のポイントを意識すれば、生理前の不調を悪化させない選択ができます。
【外食時の選び方】
- 丼物よりも定食スタイル(小鉢が多いもの)を選ぶ
- うどん、そばは温かいものを選び、具材を多めに
- ファストフードでも、サラダセットやスープ付きを選択
【コンビニ食の選び方】
- おにぎりと温かいスープ、サラダの組み合わせ
- サンドイッチなら全粒粉パンのものを
- スイーツを選ぶなら、和菓子や寒天ゼリーを優先
どうしても好きなものを食べたい日もあるでしょう。そんな時は「前後の食事でバランスを取る」という考え方も大切です。
生理前のイライラ対策に自分だけの食事計画を見つける道


PMS対策の食事を長く続けるコツは、「完璧を目指さない」こと。
そして「制限」ではなく「調和」が大切。陽性の食材と陰性の食材のバランスを、季節や体調、月経周期に合わせて調整していくことが食事による心身のケアの本質です。
最も大切なのは、自分の身体の声に耳を傾けることです。
朝の体調、食べたいもの、食後の気分の変化。こうした身体からのサインを観察することで、自分だけの最適な食事パターンが見つかります。
少しずつでも実践を続ければ必ず変化は訪れるでしょう。皆さんの健やかな日々を心より願っています。

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